独立をお考えのサラリーマンの方は、独立前に渋谷にある創栄共同事務所までご相談ください。
創栄共同事務所は渋谷区松濤にある税理士事務所です。旧東急本店の近くにございます。
サラリーマンが独立するのは容易なことではありません。独立後、後悔しないために当事務所が考える独立をやめた方がよいサラリーマンの方をご紹介しています。
こういった方は、考え直した方がよいのかもしれません。会社を辞める前にもっとできることはないかご検討ください。
一つずつ掘り下げていきましょう。
創業の相談を受けていると、本当によくお会いするのが、創業の際には、全額借り入れ、自己資金0円で独立したいという方。
そういった方は独立しない方がよいです。考えてみてください。独立資金すらも自分で用意できないような人に、誰が金を貸すでしょうか。
「創業融資は簡単に借りることができるって聞いたけど、、、」という方もいますが、銀行や公庫の立場に立って考えてみてください。自己資金0円で、「必ず返しますので、貸してください」と言われても、「???ホントにやる気あるのかな???」「???この人、思いつきで独立するから金貸してって言っているのかな???」と思うことでしょう。
またお金は借りたら返さなければなりません。独立後に収入が安定しない中で返済が始まると、かなり苦しくなることが想像されます。
独立資金は毎月コツコツ貯めていってくださいね。
独立をお考えの方と話をしていて、独立後の売上がどれくらいになるそうですかといった話になったときに、「お客さんになってくれそうな見込み客はいるんだよね。」とおっしゃる方がいます。
見込み客は、あくまで見込み客。仮に「〇〇さん、熱心な方だからもしも独立したらあなたに頼むわね」とお客様に言われていたとしても信用しない方がよいですよ。
そのお客様があなたに頼んでいるのはあくまで会社への信用であって、あなたは、その会社のスタッフでしかありません。
実際に独立して見込み客を見事にお客様にしている方は、実は前々からかなりガツガツギラギラと営業している方もおおいです。何もせずに、皮算用で、「月100万円は売上ありそうだから、やっていけそう?」などと思い込んでしまう方は独立しない方がよいかと存じます。
ご家族がいる場合、特に子育て中のお子さんがいる場合にはむやみに独立しない方がよいです。
「今の会社からの給料ではやっていけないんだよ」という方、まずは今の給料で回せるような資金繰りをお考え下さい。
独立したら事業に係るお金が飛ぶように出ていきます。現状、回せないのなら、独立したら、もっと回らなくなります。独立したらもっと生活が楽になるといった甘い考えの方は独立しない方がよいですよ。
自己資金0円での独立はやめた方がよいという話はしましたが、一体どれくらいの資金を貯めればよいのでしょうか。
それは業種によって異なるのですが、半年間は売上がなくても生活ができるくらいは必要でしょう。仮に生活費が月30万円だとしたら、半年分の180万円が生活費のストックとして必要でしょう。その他にその事業についての初期費用と毎月のラーニングコストを上乗せした金額が必要です。
半年あればその事業を続けていくのかやめるべきなのか、見えてくると思います。無理ならスパッとやめて再就職して再び独立資金を貯めればよいのです。
みなさん、独立するときには事業資金を調達しなければという点には気づくのですが、なぜか生活費のことを忘れてしまいがちです。独立したら今まで毎月入っていた給与が止まるのですから、生活費もしっかりとご準備くださいね。
見込み客はあてにならないというお話をしました。ではどうすればよいのか。これも業種によって異なるのですが、なにをするにせよ営業戦略を立てて計画的に営業なさってください。
今の時代、会社に勤めながらまずは副業としてスタートする方も多いようです。まずは副業として活動してみて、お客様が増えてきて、売り上げが順調に上がり始めたら、独立するという方法も業種によってはありだと思います。
ではどれくらい売り上げが上がったら独立してもよいのでしょうか。これは売上ベースで考えることではありません。利益で考える必要があります。毎月の利益が生活費を上回ることが必要です。しかし、利益の半分近くは税金などでもっていかれますので、そう考えると生活費の倍は利益がでなければ厳しいのかもしれません。
また、毎月の損益管理の上では利益が出ているのにお金がないというケースもあります。在庫を抱えすぎていたり、売上金を現金化できていなかったり。
損益ベースとキャッシュベースの両方で生活費の2倍利益が出ないと厳しいのかもしれませんね。
一時期、ヤフオクやアマゾン、イーベイなどを利用した副業が流行ったことがありました。今でも本屋さんに行くとアマゾン輸出やイーベイ輸出の本が並んでいるかもしれません。こういった転売は売上としては割と簡単に上がります。しかし利益としてはそれほど手元には残らないビジネスです。お小遣い稼ぎにはなりますが、本業としてやっていくには厳しい商売だと思います。仮に売り上げが毎月100万円あったとしても、会社を辞めてしまうのはお勧めしません。
もちろん中には毎月利益を出して成功している方もいるようです。こういった商売を否定しているわけではありません。ただし、夫婦そろって会社を辞めてしまってこういった商売をスタートして1年も持たずに廃業するといった方たちを何度も見てきました。私たちの思いとしては、むやみに会社を辞めてしまって後悔しないでいただきたいだけです。
ご家族がいる場合にはご家族の理解なくして独立は難しいかと存じます。
「会社を辞めた後に事後報告したら嫁に泣かれちゃったよ」という社長さんもいます。
配偶者にしてみれば会社員と結婚したはずなのに、いきなり独立したとか言われても、、、といったところでしょうか。
会社員は単純に毎月給料をもらって年に数回ボーナスもらってといったところですが、経営者になるとそういうわけにもいきません。借り入れをすれば連帯保証人になることもあるでしょう。お客様から訴えられたら全財産を失うかもしれません。自己破産することになるかもしれません。悪いことを考え始めるとキリがないですね。ご家族としては心配で夜も眠れないといったことにもなりかねません。
ご家族とは時間をかけて話し合ってくださいね。
長文失礼しました。
そうは言っても、自分は独立するぞ!という方は、ぜひ独立なさってください。当税理士事務所は全力で応援いたします。
事業の内容にもよりますが、例えば一人で役務提供するタイプの業種の場合(例えばSE、デザイナー、大工さんなど)、サラリーマン時代の3倍が目安と言われることもあります。月30万円もらっていたサラリーマンが独立後30万円で満足していては、生活水準を維持できません。月30万円もらっていたならば、月90万円の売上が必要ということになってきます。
これは何かというと、いろいろな責任や支払いが出てくるからなのです。
代表的なところでいくと消費税や事業税、社会保険料などの支払いがでてきます。サラリーマンの場合には、給与には消費税や事業税という話はでてきませんでした。「税金高いな」と愚痴を言っても、その「税金」は単に所得税と住民税のことを指していたかと思います。独立をすると、自らが事業主となりますので、消費税や事業税といった事業者にかかる税金の問題が出てきます。
「社会保険料は払っていたよ」という方、実はあなたが払っていたのは半額だったのです。残りの半額は会社が払ってくれていたのです。もしも自分で会社を経営する場合に役員報酬や給与をはらうなら、社会保険料の支払いがでてきます。
サラリーマンと事業者では払う税金が違うということ。事業者の中でも個人事業と会社では違ってくるということを頭の片隅に置いておいてください。
※R5年10月からインボイス制度が始まりました。今から独立する方はインボイス制度についてもよく勉強して、理解してから独立なさってください。
税金関係の制度やルールは頻繁に変わりますので、そういうの調べるのとかめんどくさいと思う方は、独立しない方が無難だと存じます。独立したら、日々の支払いの管理、売上金の回収、決算や税金の支払いなど、膨大な事務作業が待っています。また、下手にお金のことを他人に任せると横領されたり、持ち逃げされたりと様々なトラブルがおきますので、お気を付けください。
とあるお客様が、とある案件に1000万円払っていたとします。あなたが直接受注したのならば、その1000万円はあなたに入金されます。
一方、あなた自身が下請けや孫請けだった場合、お客様が元請けに払ったのは1000万円だったとしてもあなたの手元には100万円程度しか入金されないかもしれません。それでもお客様は1000万円分の仕事をあなたに期待します。
そんなの知っているよと思うかもしれませんが、よく聞くトラブルです。誰かに仕事を頼むときには、その人に直接お金が渡る方法で契約した方が、満足度の高い仕事をしてくれるかと思います。
反対に受注するときには、直接受注を目指しましょう。最初は下請けや紹介料を払っての受注が多いかもしれません。しかし、いつまでもそのままでは永遠にその地位を脱出できません。
副業で商売する際には、屋号を使うやペンネームを使うという方法もあります。サラリーマンをしていると屋号というものに馴染みがないかもしれません。
独立する方法には、会社として事業を行う方法と個人事業として事業を行う方法があります。会社として事業を行う場合には法務局へ登録(登記といいます)を行います。その際に会社の名前や住所を登録します。
一方、個人事業の場合にはそういった登録はありません。名前は自由に決めてよいのです。例えば○○サービス、△△ファシリティーズのような会社っぽい名前にしてもよいですし、〇田〇太のような個人名っぽい名前にしてもよいのです。
事業を行っていることを周りの人にばれなくないといった場合には、会社をつくって活動するよりも、個人事業で活動するほうが、周りにはばれにくいのかもしれません。
最近では少なくなってきましたが、屋号で銀行口座を開設する方もいます。