税理士とは

税理士とは何かというと、日本国内での税務の専門家です。そもそも「税務」って何という方は、税務とは税金関係の業務だととらえてください。

税理士試験に受かるか、税務署などの税金の役所に一定期間勤めるか、弁護士や会計士になるなど、要件を満たして、税理士会へ登録すると、税理士を名乗ることができます。

税理士会に登録されているかは、日本税理士会連合会のホームページで検索できます。担当が税理士だと思ったのに、確認したら税理士ではなかったといった話を聞くこともあります。担当者のことが気になる方は、ホームページで検索してみてはいかがでしょうか。

一時期は、会計士の試験の方が受かりやすいから、会計士になった後で税理士登録するといった方法を選択する方もいましたね。税理士と会計士では試験問題が違いますので、税理士試験の税法に苦労していた方が会計士試験を受けたら、すんなりとパスできたといったケースもございます。

なお、税理士試験は5科目パスする必要があるのですが、3科目パスして残りの2科目は大学院へ行うことで免除してもらうという方も渋谷辺りではおおいようです。税理士の経歴をみて大学院卒となっていたら、3科目合格しただけの方かもしれません。

税理士事務所の中には、大学院組は採用しないという事務所もあるようです。税理士試験は勉強すれば受かる試験ですので、「楽をしないで5科目しっかり合格しなさいよ」ということでしょうか。

もしもあなたが税理士を目指しているのなら、税理士になる方法は複数ありますので、どれがご自身にあっているのか、よく検討なさってください。

AIに取って代わられる?

昨今では、AIに取って代わられるのではといった話もあります。

将来、仕事がなくなるのではといった不安や、ブラックな業界といったイメージからか、税理士試験の受験者は年々、激減しているようです。なお、今年(2019年)の試験問題は各科目、簡単だったという話も聞きました。合格率は毎年、変動があるのですが、今年は合格率が高い年になるのでしょうか?

ブラックな業界かと言われれば、いろいろな事務所があり、ブラックな勤め先もあるといえるかもしれません。

面接時に聞いていた給料などの条件と入社後の条件が違っていたり、雇用主の気持ちひとつでクビになったり、といったこともあります。他方で、居心地の良い勤務先もあったります。

スカウトメールは前向きだったのに、実際に面接に行ったら全然話が違っていたという話も聞いたことがあります。

入社したら聞いていた話と違って雑用ばかりで辞めたという方もいれば、クライアントに保険や中古車を販売してその手数料で稼ぐといった事務所もあるようで、そういった方針に反発して辞めるという方もいるようです。

面接で数回会っただけではどんな事務所かは分からないと思いますので、「変だ」、「合わない」と思ったら、さっさと辞めて次へ行くといった方も多い業界のように感じています。

高齢化がすすむ業界

税理士業界も高齢化が進んでおります。税務署あがりの税理士が一定数いるので、もともと年齢層が高かったのですが、さらに若手がこの業界へ入ってこなくなってきていると言われています。

上にも書きましたが、税理士試験の受験者数も年々ハイペースで減り続けています。採用難で求人広告を出しても経験者を採用することが難しいようです。

東京も23区内ですと比較的若い税理士も見かけますが、少し離れると全くいないそうです。確かに税理士集まりに顔を出しても、若い人はほとんどいません。40代でも若手といった具合です。

周りの話を聞いていると、新規顧客を受け付けていない税理士も増えてきているように感じています。一人で仕事している税理士の場合には、対応できる数に限りがありますし、病気や年齢の問題で新規対応が難しいという税理士も多いです。別の税理士が病気や出産、留学で休職するからそのお客様を引き受けるといったケースもございます。

一方、クラウド会計など便利なツールも発達してきていますので、税理士に頼まなくても申告できる会社も増えてくるのかもしれません。しかし、クラウド会計を導入しても、うまく使いこなせずに、ぐちゃぐちゃになってしまっている会社もあります。また、軽減税率が始まった関係で消費税率もチェックが必要です。クラウド会計を導入しても、人間が目でチェックすることも必要ですので、その点、ご留意ください。

税理士資格のデメリット

税理士資格のデメリットは何と言っても日本国内だけでしか使えないということでしょうか。使えないどころが、海外では「税理士って何?」状態です。

海外でも使いたいのならば、USCPAというアメリカの会計士資格でしょうか。日本でも受験できますし、州によっては、アメリカに居住していなくても登録できるようです。

税理士もUSCPAも働きながら取ることができますが、税理士資格は早い方でも2、3年かかるのに対して、USCPAは1年半から2年で取れるのも魅力かもしれません。

税理士へ頼むのか、自分で対応するのか

小規模な会社ですと、税理士へ頼むのか、自分で対応するのか、悩むところだと思います。

個人の確定申告の場合には、クラウド会計などを利用して自分で申告書を作成できるのであれば、ご自身で申告なさることをお勧めします。ご自身では難しいという方は、税理士へご依頼ください。(税理士報酬は翌年の経費になります。)

会社の場合の申告ですが、最近ではクラウド会計なども精度が上がってきたと言われています。一人会社などの場合には、ご自身でもできるかもしれません。

従業員を雇っていたり、設備投資をしていたりする会社の場合には、税制優遇を適用漏れにご留意ください。また、出版社などの特殊な商慣習がある業界の場合にも、ご留意頂ければと思います。

また個人会社の場合には、社長が亡くなったときの相続税にご留意ください。会社の株は非上場株式といって、相続税の対象となってきます。ご自身で対応する場合には会社の申告書の控えの保管場所なども相続人の方に分かるように保管しておいていただければと存じます。社長が亡くなって、配偶者やお子さんたちが最も戸惑うことのひとつが、非上場株式の株価が予想外に高いという点です。

「なんでこんなに高いの?全然、お金にはならないのに。。。」

そういった面にもご留意いただければと存じます。株主が高齢になってきた場合には、決算時におおよその株価をお伝えする税理士事務所も多いかと存じます。

利益が出ている、規模が大きくなってきた、今後のことが気になり始めたということでしたら、税理士へ依頼する方が安心ではないかと存じます。

税理士だとこんなことにも応募できる

採用情報といいますか、こんなことにも応募できたりします。(税理士業から一旦、離れる必要があるものもあるようです。)

国会議員政策担当秘書の選考採用審査

平成30年9月1日から国会議員の政策担当秘書の選考採用審査認定を受けることができる者に、新たに税理士(税理士業務に従事した期間が10年以上あることを要する。ただし、補助者として従事した期間を5年まで算入可能)が規定されたそうです。

国税審判官(特定任期付職員)
裁判所調査官(租税関係行政事件担当)候補者(期限付き)
特別捜査官(財務捜査員)

その他

登録政治資金監査人
成年後見人