給付金の申請などをしていると、「業種については、日本標準産業分類の大分類において分類された業種区分を記入してください。」といった場面に出くわすことはありませんか?
このページでは、日本標準産業分類での業種の調べ方を記載しておきます。
日本標準産業分類については、総務省の公式サイトに羅列されております。
日本標準産業分類は何度か改定されているようですが、「日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)」というのが令和3年4月時点での最新版のようです。
しかし、これは、羅列されているだけで、自分がどれに該当するのか探すのは大変です。
総務省に電話すると教えてもらえるのかと思う方もいるかもしれませんが、
総務省のサイト「日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)」に、
「※1 日本標準産業分類は、統計の結果を表示するための分類であり、個々の産業を認定するものでありません。したがって、助成金等の対象となる産業の指定については、当該業務を所管する機関にお問い合わせ下さい。」とありますし、
そのサイトにある「※お問合せの前にこちらをご確認ください※」というPDFの中にも
「日本標準産業分類は、公的統計の作成に当たり産業別に表示するための分類です。助成事業等の認定に当たり本分類が活用されている事例もあると承知していますが、総務省で、個別の事業所/企業が助成事業等の対象か否かを判断するものではありません。そのようなお問合せは当該助成事業等を所管する機関へお願いします。」といった記載があります。
では、どうやって調べればよいのかということになりますと、総務省の公式サイトの「日本標準産業分類に関するお問合せについて」というところの「Q2:どこに分類されるかはどのように確認すればいいですか?」にも記載されているのですが、
「分類検索システム(政府統計の窓へのリンク)」で検索する方法が楽だと思います。
これは、e-Statという、日本の統計が閲覧できる政府統計ポータルサイトとなります。
試しにキーワード検索で「作家」と検索してみましょう。
そうしますと、
分類コード | 項目名 |
7271 | 著述家業 |
という内容が出てきました。
項目名のところにあります「info」をクリックしてみてください。
詳細情報がでてきて、説明や事例、該当しない事例などが書かれています。
例)
項目の説明 個人で詩歌,小説などの文芸作品の創作,文芸批評,評論などの専門的なサービスを提供する事業所をいう。
事例 作家業;シナリオライター業;文芸批評家業;歌人業;評論家業
不適合事例 コピーライター業[7299]
(引用:政府統計の総合窓口(e-Stat)「日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定) > 学術研究,専門・技術サービス業 > 専門サービス業(他に分類されないもの) > 著述・芸術家業 > 著述家業」)
ここで重要なのは、詳細情報の上に表示されている「日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定) > 学術研究,専門・技術サービス業 > 専門サービス業(他に分類されないもの) > 著述・芸術家業 > 著述家業」という部分です。
大分類というのは、「日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定) > 」の次に書かれている部分、 作家の場合には、「学術研究,専門・技術サービス業」です。
繰り返しになりますが、作家の大分類は、「学術研究,専門・技術サービス業」となります。
ちなみにイラストレーターですと、「学術研究,専門・技術サービス業 > 専門サービス業(他に分類されないもの) > 著述・芸術家業 > 芸術家業」となるようで、
大分類は、作家と同じ「学術研究,専門・技術サービス業」となります。
(参考)
項目名:芸術家業
項目の説明:個人で美術・音楽・演劇などの芸術作品の創作,演出などの専門的なサービスを提供する事業所をいう。
事例: 美術家業;彫刻家業;鋳金家業;作曲家業;声楽家業;ピアニスト業;映画監督業;演出家業;ポスター画家業;イラストレーター業;能楽師業
不適合事例 芸術写真家業[7462];俳優業(フリーのもの)[8023];落語家業[8025]
(引用:政府統計の総合窓口(e-Stat)「日本標準産業分類(平成25年[2013年]10月改定) > 学術研究,専門・技術サービス業 > 専門サービス業(他に分類されないもの) > 著述・芸術家業 > 芸術家業」)
作家とイラストレーターの大分類をご紹介しました。では漫画家はどうでしょうか。
「漫画家」で検索すると、「該当なし」と出てきました。
文芸作品の創作なら「著述家業」、芸術作品の創作なら「芸術家業」、漫画家は、このどちらかに該当しそうですが、なぜか記載がないようです。
では漫画家の大分類はどうしましょうか?
「著述家業」にしても「芸術家業」にしても大分類は「学術研究,専門・技術サービス業」となりますので、漫画家も「学術研究,専門・技術サービス業」でよいのではと個人的には考えています。
漫画家の皆さんは、どれを選択されましたか?
このページでは、業種の調べ方(日本標準産業分類)について記載しました。
書類を記入していて「業種」と言われると、何書けばいいのだろうと悩んでしまいますよね。
参考になりましたら、幸いです。
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