漫画家さん向け:確定申告の変更点・注意点

このページでは、漫画家さんに向けて確定申告の変更点・留意点について記載していきます。

液晶ペンタブレットやワークチェアを今年の経費にいれる金額の変更(2026年、令和8年の確定申告に影響)

これは、「少額減価償却資産の特例の拡充」と呼ばれているもので、液晶ペンタブレットやワークチェアなどを購入した場合、3月末までは30万円未満のものだったら、全額買ったときに経費に入れてよいというルールがありました。それが4月以降は40万円未満のものだったら、全額買ったときに経費にいれてよいというルールに変更になりました。

これはモノの値段が上がってきているので、金額を引き上げたということです。

ただし、年間300万円までという上限に変更はありません。

中小企業庁の公式サイトに解説のPDF「少額減価償却資産の特例の拡充」が掲載されておりますので、ご一読ください。

インボイスの登録をした場合の特例の変更(2027年、令和9年の確定申告に影響)

これは、「インボイスの経過措置の見直し」と呼ばれているもので、インボイスの登録をすることによって消費税の申告が必要となった場合には、今までは2割特例と呼ばれていた消費税を少なくする制度がありましたが、その制度が終わります。

その代わりに翌年個人事業者は3割特例と呼ばれるものが使えるとのことです。(会社化している場合には使えないとのことです。)

前は2割で済んでいたものが、3割に引き上げられますので、消費税の税額は増えます。

なお、もともと売上が1000万円超えているからインボイスの登録をした場合には、この話は関係ありません。影響があるのは、もともと売上が少なくて消費税の申告必要なかったのにインボイスの登録をしたことによって消費税の申告をすることになった方です。

インボイスの登録を取り消すこともできますので、インボイスの登録の効果が分からないとか、消費税の納税がキツイという場合には、取り消すこともを考えても良いのかもしれません。

国税庁の解説サイトに「インボイスの経過措置の見直し」が掲載されていますので、ご一読ください。

※国税庁の資料に書いてある「現行の2割特例は、令和8年9月30日までの日の属する課税期間で終了します。」の意味は、令和8年分の確定申告まで2割特例使えますという意味です。(中には課税期間を細かく区切っている方もいるかもしれません。そういった方は、令和8年9月30日までの日の属する課税期間まで使えます。)

国民健康保険料の上限引き上げ

税金の話ではありませんが、国民健康保険料も上がっています。これはここ数年毎年上がっているように感じます.

もしも国民健康保険料が高いと感じるのならば、文美国保に変更することで安くなる場合もあります。

国民健康保険料は前年の所得によって料金が決まります。漫画家さんの場合、ある程度の売上があると、国民健康保険料も高額になってくるかと思います。

国民健康保険料は自治体が行っている制度でして、その地域の住民全体が対象ですが、漫画家さんなど職業で対象を絞った国民健康保険も存在します。

漫画家さんが加入している健康保険で代表的なものは、いわゆる文美国保と呼ばれるものです。文芸美術国民健康保険組合が行っているものとなります。

自治体が行っている国民健康保険料は所得(売上から経費をひいたもの)に応じて保険料が決まります。一方、文美国保は加入する人の数で保険料が決まります。よって、例えば独身だったり、扶養家族がいない場合には文美国保に加入した方が保険料は安くなるケースがおおいです。

文美国保の保険料も毎年上がってきているように感じますが、一人で加入する場合には40代以上は40万円くらい、20代30代は30万円強だったかと存じます。(40代以上は介護保険料が追加されるので高くなります。)

なお、文美国保に加入するには加入団体に入る必要があり、入会金1万円、年会費が年2~3万円程度かかるようです。

また、文美国保は、文美国保に加入後1年以上経つと、人間ドックの一部を支給してもらえるそうです。サラリーマンなどの勤め人であれば会社から言われて健康診断を受診する機会がありますが、個人で活動しているとなかなか人間ドックや健康診断に行くきっかけがなかったりしますので、文美国保に加入するメリットの一つかなと思います。

自治体の国民健康保険料に加入するのか、文美国保に加入するのか、それとも他の国保を探すのか、色々とシミュレーションなさってください。

まとめ

このページでは漫画家さんに向けて確定申告の変更点・留意点について記載しました。

当税理士事務所では漫画家さんからの確定申告のご依頼を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。