漫画家さん向け:税金、国保などの見直しポイント

このページでは、漫画家さんに向けて、国民健康保険料、消費税、所得税などの見直しポイントをお伝えします。確定申告をしていて、なんか高いな、もっとなんとかならないかなと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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    消費税が高いと感じるなら①(インボイス登録を取り消す)
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    消費税が高いと感じるなら②(簡易課税の選択)
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    所得税が高いと感じるなら①(平均課税の適用)
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    所得税が高いと感じるなら②(外国税額控除の適用)
  • 所得税が高いと感じるなら③(小規模企業共済などへの加入)

国民健康保険料が高いと感じるなら(文美国保への加入)

まず、国民健康保険料について記載します。国民健康保険料とは、要するに保険証を使うための料金みたいなものです。

日本では国民皆保険といって、全員、公的医療保険に入ることになっています。その公的医療保険はいくつもあって、ご自身が入ることができる公的医療保険の中から、良さそうなものに入ればよいということになっています。

漫画家さんがよく入っているものを3つ紹介します。

一つ目は、自治体の国民健康保険料です。これはいわゆる国保と呼ばれるもので、ほかの公的医療保険に入っていない方なら、お住まいの役所で手続きすれば簡単に加入できるものとなります。

自治体の国民健康保険料は前年の所得(=利益)に応じて料金が決まってくるため、前年、利益がほとんどなかった場合などは自治体の国民健康保険に加入するのが安くなることが多いです。

二つ目は、文芸美術国民健康保険です。いわゆる文美国保というもので、漫画家さんたちの中にはこちらに加入されている方も多いのではないでしょうか。

文美国保の特徴は、前年の利益ではなく、頭数によって保険料がきまるという点です。頭数というのは、例えばあなた一人だけ加入するなら、一人分の保険料を払い、扶養家族がいるなら、その分、数が増えるの保険料も多くなるというものです。

毎年利益が400万円以上あって、独身であったり、家族が別の健康保険に加入していて文美国保には加入しないという状況でしたら、文美国保の方が安い場合が多いように思います。

扶養家族が多い場合には、自治体の国民健康保険の方が安いこともあります。

文美国保のサイトで、シミュレーションできますので、確認なさってください。

三つめは、いわゆる社会保険です。会社勤めしていて、そこで加入していたりするケースもあります。また、会社化する場合には、自治体の国保や文美国保などではなく、いわゆる社会保険に加入することなってきます。

専業の漫画家さんにとっては、自治体の国民健康保険料か文美国保が、有力な選択肢かと思います。上記の他にも、さまざまのものがあり、住んでいる地域や仕事の内容によっては、もっとお得なものに入れることもあるようです。ご興味のある方は、ご自身で色々と研究なさってください。

消費税が高いと感じるなら①(インボイス登録を取り消す)

次に消費税について記載していきます。

消費税の納税は、インボイスの登録をしている場合か、2年前の売上が1000万円を超えた場合に納税することになります。

漫画家さんの中でインボイスの登録をしているケースはどれくらいあるのでしょうか。筆者の体感では半分もないように感じています。筆者の意見としては、インボイスの登録をしてもしなくても、売上への影響がないのならば登録しなくても構わないのではないかと思っています。常に売上1000万円を超えている方は、登録しても税務上、影響はないと存じます。

売上が1000万円いかないのにインボイスの登録をしている方はインボイスの登録をしないと売上先との取引条件で売上が下がってしまうケースなのかなと想像しています。

なんとなく登録してしまったけど、登録の必要はなかったなと思っているという方は、「適格請求書発行事業者の登録の取消し」という手続きもできますので、調べてみてください。

消費税が高いと感じるなら②(簡易課税の選択)

消費税についてはもう一つテーマがあります。それは簡易課税の選択というものです。

簡易課税というのは2年前の売上が5000万円以下の場合に使える制度であり、事前に税務署への申請が必要なものとなります。

漫画家さんで消費税の納税義務があるという方は、簡易課税の選択届け出をした方が、消費税の納税額が安くなることが多いです。

簡易課税を使った方がよいケースは、経費が少ない方となります。

同人活動などの取りまとめをしていて、一旦、売上は全て自分の売上としたあとで、利益の半分は外注費などとして配分しているケースなどは、簡易課税を使わない方が消費税の納税額が安くなることが多いです。

簡易課税の選択を忘れた場合には、課税期間の短縮して、簡易課税の選択をするという方法もあります。課税期間の短縮をすると三カ月ごとに消費税の申告をすることになり手間がかかりますが、それでも消費税額が少なくなるならやりたいという方は、チャレンジなさってください。

所得税が高いと感じるなら①(平均課税の適用)

漫画家さんが確定申告する際に、必ずチェックしていただきたい点が、平均課税の適用の可否です。

漫画家という職業は、安定した職業ではなく、毎年、売上額が大きく変動するものと考えられています。そのため、印税や原稿料などの著作権使用料の対価については平均課税という特別な税金の計算方法が認められています。

確定申告書を提出する際には、必ず平均課税を使えるかのチェックをなさってください。

もしも平均課税を使い忘れたという場合には、さかのぼって訂正処理できますので、税務署や税理士へご相談ください。

所得税が高いと感じるなら②(外国税額控除の適用)

海外での仕事を受けているという方もいるかと思います。その場合、売上金が入金する際に外国の源泉税が引かれているというケースもあるでしょう。

外国で引かれた源泉税は、経費処理か税額控除かのどちらかを適用できることになっています。少額でしたら経費処理が楽だと思いますが、ある程度の金額になったら、税額控除を検討した方が良いと思います。税額控除というのは、対象額を税金から引いてくれるというものとなります。

例えば、100万円の売上で、10万円が引かれて90万円入金したとします。経費処理の場合には、この10万円を租税公課などの経費として処理します。一方、税額控除の場合には、帳簿作成の際には仮払税金などで処理しておいて、確定申告書上で所得税の税額から10万円引くというものとなります。

実際には上限がありますので、外国での利益が少ない場合には全額は引けないとうケースもあるかもしれませんが、外国で引かれた源泉税が大きい場合には、外国税額控除を検討なさってください。

所得税が高いと感じるなら③(小規模企業共済などへの加入)

国が行っている自営業の方向けに小規模企業共済というものがあります。

小規模企業共済は自営業向けの退職金制度なのですが、掛金が全額所得控除になることが特徴です。所得控除は経費みたいなもので税金を減らす効果があります。ある程度長く仕事を続けようとお考えでしたら、加入してみても良いのではないかと思います。

最近はイデコなどに入る方は多いのですが、自営業の方はその前に、小規模企業共済を検討なさってください。

小規模企業共済とイデコの両方入っている方もいます。

小規模企業共済の公式サイトに解説がありますので、ご覧になってください。

「小規模企業共済とiDeCoは併用できる?違いやそれぞれの特徴を解説!」

その他、倒産防止共済などさまざまな制度もあります。

おわりに

このページでは、漫画家さんに向けて、国民健康保険料、消費税、所得税などの見直しポイントをお伝えしました。

特に国民健康保険料は頻繁に変わりますので、定期的に見直しをなさってください。