2024年11月から、いわゆる「フリーランス新法」が始まるようです。
このページでは、作家さん・漫画家さんに向けてフリーランス新法と税金について記載していきます。アシスタントへ依頼している方は、フリーランス新法の影響があるかもしれませんので、ご確認ください。
まずは、中小企業庁のサイトにある説明資料「フリーランスの取引に関する新しい法律が11⽉にスタート︕」をご覧ください。
この資料によると、この法律の対象となる取引は、「発注事業者からフリーランスへの「業務委託」(事業者間取引)」とのことです。
ここでいうフリーランスとは、「業務委託の相⼿⽅である事業者で、従業員を使⽤しないもの」とのことで、一般的な感覚ですと、会社員ではなく個人で働く状態をフリーランスと呼ぶように思いますが、この法律では、取引の内容と、従業員の有無によって、対象が絞られているとのことです。
(参照:中小企業庁「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)リーフレット」)
さて、フリーランス新法のスタートにあたって、何をすればよいのでしょうか。まず、ご自分がアシスタントさん等へ支払う取引をイメージしてください。
その場合には、このフリーランス新法をチェックする必要があります。
上記の資料の2ページ目をご覧ください。
ほとんどの作家さんや漫画家さんは、従業員は雇っていないと思いますので、その場合には「業務委託をした場合、書⾯等により、直ちに、次の取引条件を明⽰する」ということだけが求められています。
次の取引条件というのは、
① 業務委託事業者及び特定受託事業者の名称② 業務委託をした日③ 給付・役務の内容④ 給付・役務提供の期日 ⑤ 給付・役務提供の場所 ⑥ 報酬の額及び支払期日 ⑦ (検査をする場合は)検査完了日 ⑧ (現金以外の方法で支払う場合)支払方法に関すること
とされています。これらのことは、今までも仕事を依頼するときにお知らせしてきたのではないでしょうか。
なお、わざわざ契約書を作る必要はありません。メールでもよいし、SNSのメッセージでもよいとされています。いわゆる「口約束」ではなく、文字にして記録に残しましょうという意味だと思われます。(アシスタント側に書面で欲しいと言われたら、原則として書面で渡す必要があるのことです。)
詳しくは、中小企業庁のサイトにある「フリーランス・事業者間取引適正化等法Q&A」をご覧ください。
上記の取引条件というのを分かりにくいという方のために、軽く例示しておきます。
① 業務委託事業者及び特定受託事業者の名称→業務委託事業者はご自身、特定受託事業者はアシスタントのこと(当事者間で双方を特定できるものであれば、ハンドルネームやペンネームでも記載可能とのことです。)
②業務委託をした日
③ 給付・役務の内容→「背景作画」や「仕上げ作業」など
④ 給付・役務提供の期日→「具体的な日付」など
⑤ 給付・役務提供の場所→「在宅」など
⑥ 報酬の額及び支払期日→「〇〇〇〇円/ページ」、「月末締め翌月末払い」など
⑦ (検査をする場合は)検査完了日→「納品から5日以内に検査完了する」など
⑧ (現金以外の方法で支払う場合)支払方法に関すること→「銀行振込」など
繰り返しになりますが、詳しくは、中小企業庁のサイトにある「フリーランス・事業者間取引適正化等法Q&A」をご覧ください。
さて、本題の税金への影響はどうでしょうか。
フリーランス新法が始まっても、税金への影響は特にはないと存じます。フリーランス新法を守っていないから経費にならないといったこともございません。
今まで通り、日付、金額、相手の連絡先、仕事内容(背景を塗ってもらった、表紙を描いてもらったなど)などをメモしておいてください。請求書や領収書等を残しておくと、後で見たときに分かりやすいと思います。支払いは記録が残るように振込等でなさってください。
とはいえ、難しいことを要求されているわけではないので、これから行う取引は、フリーランス新法を守るよう努力した方が無難だと存じます。
また、アシスタントへ依頼するときに、正式な契約書を作らなければならないのかと気になっていた方もいるとは思いますが、特にそういったことはないようですので、取引条件をメール等で明示して、取引していただければと存じます。